こんにちは赤ちゃん訪問と新生児訪問
こんにちは赤ちゃん訪問が始まっています。平成19年度から次世代育成支援事業の一環として、生後4か月以内に家庭訪問をするように市区町村もそれぞれ動き出しているのですが、実際の運営はどうなっているでしょう。予算は厚生労働省から交付金が児童福祉の方に流れているので、運営も児童福祉課が担当している市町村もあれば、母子保健係と連携して母子保健の保健師が担当し運営しているところもあるようです。訪問も新生児訪問で保健師や助産師などの専門職が実施しているところもあれば、児童委員、民生委員、母子保健推進員などのボランティアにお願いしているところもあります。実にさまざまなやり方で、全国展開されようとしています。それぞれの市区町村の目的によって展開の仕方は違うのでしょうが、その評価を来年度にはしてもらわないといけないのではと思います。くれぐれも保健師が新生児訪問から引かないように、こんにちは赤ちゃん訪問に丸投げしないようにしてほしいです。
新生児訪問は、母子保健法が施行された昭和41年1月以降、法第11条「新生児の訪問指導」に則って保健師や助産師が家庭訪問をしてきました。栄養不良の乳児を見つけたり、開排制限の疑いや先天疾患の疑いなどを発見したり、母親の育児相談に乗ったりして地域の母子保健活動のもっとも身近な仕事です。最近は親支援に力を入れて、産後うつの早期発見をするEPDSなどのスクリーニングを取り入れたりしている市区町村もあります。育児不安の強い1~2か月の頃に家庭に出向き相談に乗ってもらうというのは、母親の精神的なフォローの意味からも重要だと考えます。
しかしながら、新生児訪問指導は国から評価されていないのではという印象があります。こんにちは赤ちゃん訪問はボランティアでも誰でもいいので、一回訪問するという制度を福祉分野につくりました。果たして育児不安の強い時期にボランティアも訪問し、保健師(助産師)も訪問するというのはいかがなものでしょう。子どもの虐待予防につなげるには、訓練を受けた専門職が訪問するようにしなければ良い効果は得られないでしょう。
昨日、第11回世界乳幼児精神保健学会の市民講座で、フィンランドから来日されたカイヤ・プーラ先生は英国、ギリシャ、フィンランド、セルビア、キプロスなどで16単位のEEPP(早期プロモーション・プロジェクト)研修を専門職に行い、定期的に家庭訪問をすることが母親支援に重要であると講演をしてくださいました。
今こそ、全国の母子保健で仕事をしている保健師(助産師)さんたちは頑張ってほしい。児童福祉と連携して、自分たちが予算と事業を運営するように、そして、その実績を首長はじめ関係者に示してほしいと思います。新生児訪問を充実させてこそ、虐待は予防できると思います。