すこやかハウスを知っていますか?おそらくほとんどの人は知らないと思います。すこやかハウスは、慶応大学教授の浅野氏が宮城県知事だった頃に、県職員から斬新な事業のアイディアを募集(プロジェクトM)して、審査員や知事が論文やヒアリングで審査をして第一位になった事業でした。将来、子ども虐待で必要な事業だということが評価され、予算の関係で一応三年間の期限付きということ立ち上がりました。すこやかハウスのアイディアは保健師と心理士が考えたものです。私は、応募する前から話を聞いていたので、「それはすごいことだ。ぜひ、予算をゲットして始めて欲しい。」と、応援していました。開設したのは2005年4月からですので、今年で3年目になります。
今まで、気になりながら行く機会もなかったのですが、10月にようやく見学することができました。場所は宮城県大崎市あります。大崎地域子どもセンターが所轄しています。新幹線の古川駅で下車、鳴子温泉方面に車で15分位走ったところでした。田んぼの中の一軒屋ですが、しっかりした建物で2階建て、広さも十分あり、こんな空間で親と子どもが接触できるようなプログラムがあるといいだろうと実感しました。
事業の概要は、育児不安や育児負担が強い母親が不適切な養育・ネグレクトしている、虐待で分離された家族の再統合、家庭復帰後のアフターケア、養育経験のない里親が対象です。内容は、育児力や生活のスキル向上のためのペアレントトレーニングや感情のコントロールの仕方を学んだり、安全に暮らす環境づくり、親として自信を回復させるカウンセリングや親子遊びなどです。通所コースと宿泊コースがあり、月曜日から金曜日までプログラムがあります。ダイニングやリビングは、リラックスできるように、お泊りするのも楽しいだろうなと、思うようなアイディアがあちこちに工夫されていました。
3年目になってようやくプログラム運営も、親子の支援の仕方などにも自信がついてきたところですが、宮城県の方針としては予算厳しい折柄、すこやかハウスは今年度で閉鎖?ということを聞きました。これはとんでもないことです。子どもの虐待にかかわっている人たちは家族再統合のプログラムを模索しているのに、この時代に、いち早く取り組んでいる宮城県が先進的な、そして斬新な事業を閉じるとは残念です。児童相談所長会もがんばって必要性を訴えてください。子どもの問題に予算をつけて欲しい。高齢者にはどの位の多額なお金を使っているでしょう。そんなことを考えればどうってことないのに・・・。
すこやかハウスは、中味的にもシダーハウスの初期の頃とそっくりです。シダーハウスはアメリカで始めた虐待家族への支援プログラムで、同じように一軒屋を借りて児童虐待治療のプログラムを運営しています。星和書店から「虐待が癒される家 シダーハウス」(2600円)が出版されていますので、興味のある方は読んでください。
すこやかハウス
住所:宮城県古川清水字三丁目新田1 電話 0229-36-2080
すこやかハウスの写真を送ってもらいましたので、見てください。